さらに。些細な生活

なんとか、しようと。

夏の木挽町通いその1。

今月の歌舞伎座は「義経千本桜」。『狐忠信』の四の切「川連法眼館」は去年の2月に初めての大阪遠征松竹座でも見た、とっても夢心地に楽しかった思い出の演目。

 

昨日はシゴトを午後休にして、三部構成のうちの二部『いがみの権太』と三部『狐忠信』を。

東銀座まで出てまずナイルレストランにてムルギランチでお昼。それでもまだ開演まで時間があって三越教文館にも足を延ばす。いつも目的地まで直行、せいぜいデパ地下でお弁当確保するくらいの時間しか取れなかったからこういうの久しぶり。

ナイルレストランはあちこちの歌舞伎役者さん、歌舞伎ファンの皆さんのブログでもよく紹介されるからいつか行きたいと思ってた場所。辛さも極端でなく量は多めだけど完食できないという量でもなく美味しくいただいて、これでまたひとつ、やりたいことリストのチェックボックスも埋められた。

 

長編歴史ロマン、とチラシにはあるけども、江戸時代というか歌舞伎の世界の歴史認識って一体…?て毎回なってしまうんで、観るにあたって橋本治浄瑠璃を読もう」の『義経千本桜ー歴史を我らに」の章を再読、さらに「増補版歌舞伎手帖」でもおさらいは一応してみたけども。

まぁそれはそれこれはこれ。恋にのぼせた町娘の舞い上がりっぷりや鼓に戯れる狐の仕草の可愛さだけでも十分に楽しめてお釣りがくるし。

幸四郎丈の権太は、まだいまここに並べる役者さんは若手にはまだいないんだろうなぁと素人でも思う圧巻ぶりだし、あと今回特に逸見藤太の猿弥さん。華やかな舞台がさらに明るくなる感じも、これも猿弥さんでなくちゃ!というのは舞台を観なくちゃわからない。

歴史認識がどうこうと言ったらNHK大河ドラマだってもう大概だし、まぁだからこそ掘り下げて考えてみるのも面白いっちゃ面白いんだけど、この際そういう難しいことはアタマのよいヒトビトに任せよう。

ちなみに「浄瑠璃を~」は図書館で春先に一度借りたのだけど、再度借りたら裏表紙あたりから居酒屋チェーンの沿線にない場所の店の3人様のレシートがひらりと落ちてきた。チェーンの客層と注文したメニューの内容からしてまずそんなに年齢高くはなさそうで、学生さんでしょうかね。ほんとにほんとにどうだっていいわね。

 

『碇知盛』は再来週の予定。明日は七月大歌舞伎のチケット押さえて、八月納涼歌舞伎もあって。この夏は毎月1度は銀座の予定。

毎回3階席限定とはいえ、芝居見物などという多少なりとも費用のかかる道楽からはもう撤退すべきではと自分でも思いつつ。

そもそも歌舞伎見物自体が「東京にいられるうちに」のチェックリストのひとつでしかなかったのが、筋としては破綻すらしてるような話の造りの不思議さや、役者さんたちの個性、劇場の席で広げるお弁当とか、着るモノ食べるモノへは手も気もおカネも回らないけど歌舞伎が好きでとりあえず駆けつけましたな風情の3階席の同志たちへのシンパシー(思い込み)とか。

 

それができる間だけだからこその愉しみかな。芝居見物も庭仕事も。でもそんなこと言ったら生きてること自体すべてそうなんだろうけど。

 

今日はムルギランチで贅沢したから、第三部の幕間は売店でフランクフルトとスパークリングワイン。それだって十分贅沢な気分だけど、幕間に吉兆とかに入ることは将来的にもまずなさそう。

f:id:hx2:20160611125317j:plain千本桜宙乗りの時の花吹雪、3つだけ拾って帰ってきた。記念に歌舞伎手帖の四の切のページに挟んでおこ。